日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会メールマガジン/Vol.77

1.第2回PXフォーラム・クローズアップ②
2.連載「Patient Stories」第18回  天使のダンス
3. 今後の予定

1.第2回PXフォーラム・クローズアップ②


日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会では「第2回PXフォーラム PXの進化と真価~令和の医療を築く~」を11月2日、東京・秋葉原で開催します。前号に続いて、今号のメールマガジンでもフォーラムの聴きどころ、見どころをご紹介します。

 

<聴きどころ>

昨年のPXフォーラムは午後のみの開催でしたが、今年はコンテンツを増やし、11時からのスタートとなります。そこで、ランチを食べながらPXについての学びを深めていただこうと、ランチョンセミナーを開きます。日本における医療マネジメントの第一人者である、真野俊樹・中央大学大学院戦略経営研究科教授が登壇します。

テーマは「医療マネジメントにおけるPXの重要性」、とストレートです(笑)。

日本の医療界ではデータ全盛時代を迎え、保健医療分野ではさまざまなデータベースが整備されています。その一方で、データだけではわからないこともあり、PXはそういった指標の1つ。皆保険ではないアメリカの医療満足度が低くない理由や、患者満足度(PS)の病院経営への影響などについて話していただきます。また、ICTの活用によりPXを高めているアメリカの病院事例を紹介します。

PXを高めるための方策として、マネジメントやICTがどのように活用できるのか。アメリカの病院でなぜPXが推進されているのかなど、医療現場で参考になる内容となっています。聴き逃がしのないように!

 

<見どころ>

昨年のPXフォーラムではオーディエンスにも議論に参加していただこうと、チャット形式で参加者からオンタイムで質問やコメントを集められるコンテンツを活用し、大好評でした。今年も実施します! 疑問に思ったことやほかの人の意見を聴きたい、ひとり言(つぶやき)などを含めて何でもOKです。たくさんのコメントを寄せていただき、ぜひフォーラムを盛り上げてください。

昨年のPXフォーラムでは、参加者のコメントをスクリーンの左側(青く見える部分です)に映写しました!(今年は会場が異なるため映写方法も変わります)

 

PXフォーラムは医療者、関連企業勤務者、患者など、医療にかかわるすべての方にPXを知っていただき、日本でも真の患者中心の医療を実現させたいとの思いを込めたPXの周知イベントです。昨年より広い会場を用意し、多くの方の参加をお待ちしています。

参加申し込みは下記リンクからお願いします。

https://www.pxj.or.jp/pxforum-2019/

 

 

 

2.連載「Patient Stories」第18回 天使のダンス


第18回の「Patient Stories」の主人公は、素敵な名前をもつスーパーポジティブな80歳のおじいさん。現実を受け止めて強く生きることで、人生の局面を変えられることを教えてくれます。歌と踊りが感情を、愛を示すものだということも。

 

☆勇敢に、闘争精神をもつことで人生に克つ

クリーブランドに住むペルー人、80歳のAngel Alpacaさんは天使を信じています。彼の天使である妻の Raquelさんと43年間結婚しているうえ、クリーブランドクリニックにいる“天使”が彼が再び歩き、さらに踊れるように手伝ってくれたと思っています。

 

Angelさんは幼いころから踊りを楽しんでいました。たとえ、糖尿病や感染症の合併症により下肢を切断したとしても再び踊れるとわかっていました。「私たちは人生をどう生きるかを学ばなければなりません。不幸な出来事があっても生きなければならず、勇敢に、闘争精神をもち、克たなければなりません」と言います。

Angelさんはペルーでの切断手術後、身体に適合しない義足を与えられました。クリーブランドに戻り、義肢メーカーから完全にフィットする義足を受け取りましたが、扱いを学ぶ必要があります。ヒスパニックのシニアセンターでボランティアをしていた時に、誰かから、クリーブランドクリニックでリハビリ療法を受けることを提案されました。Angelさんはすぐに、レイクウッドにあるクリーブランドクリニックのリハビリセンターに義足を持って行きました。

「Angelさんの目標は、妻と再び踊りたいということでした」と理学療法助手のMary Yeeさんは話します。「彼はまた、ペルーに戻りたいとも思っていました。義足の使い方を学ぶ動機が、挑戦するきっかけとなりました。Angelさんは私が彼に与えたこと以上のことをこなしました」

Maryさんとそのほかの理学療法士は、彼の天使となり、転がるようにして歩行するところから、杖を使用して歩くところまでサポートしました。わずか5カ月後、クリーブランドクリニックの感傷的なオーディエンスの前で、Angelさんと Raquelさんは彼らが最も好きな曲の1つに合わせて踊りました。

 

「私たちは歌と踊りを通じて感情を表現します。それが私たちの愛を示し、お互いにつながる方法なのです」

 

彼らはステップを踏むたびに、ここに至るまでをサポートしてくれた天使たちを懐かしく思い出します。「何かが起きたとき、現実に直面しなければなりません」とAngelさん。「私の周りには天使たちがいます。素晴らしいチームができました」

 

出典:https://my.clevelandclinic.org/patient-stories/225-man-with-prosthesis-dances-again-thanks-to-help-from-lakewood-rehab-team

 

☆☆☆

日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会では今年から、PXの高い医療機関を投票によって決める「PXアワード」を開催します。医療従事者、患者、企業の方、どなたでも投票可能です。PXの高い医療機関として推薦する医療機関名と推薦理由、あなたの患者としてのストーリーをお寄せください。

PXアワード2019

 

3. 今後の予定


第30回勉強会が今週末、10月19日(土)の開催となりました。がんサバイバーのゲストスピーカーとともに、患者視点からPXを一緒に考えませんか。まだ参加受付中です!

 

第30回 PX研究会 勉強会

10月19日(土)13:30-15:30

場所:(株)セントラルユニ マッシュアップスタジオ

http://www.central-uni.co.jp/mashup-studio/

※通常と開催場所が異なります。間違えのないようにお越しください。

 

「PX概論」 国際医療福祉大学大学院教授 斎藤 恵一

「8カ月に及ぶがん治療における私のPXについて」 ティーペック株式会社 がん対策推進企業アクション 認定講師 花木 裕介

 

会費:勉強会参加費 1000円(研究会員は無料)

※【お知らせ】日本PX研究会について※

年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

編集部から


飛行機に乗って移動する時間もなく(涙)、日本橋にある台湾スポットに行ってきました。先週に続いての絵ですが、“タピ活”しているわけではありません。少し濁った水に産み付けられたカエルの卵にしか見えませんが……美味でした。(F)