1.PX寺子屋、第5回PXE養成講座を開催
2.PX研究で助成金制度をスタート
3.今後の予定
1.PX寺子屋、第5回PXE養成講座を開催
日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会は11月18日、PX寺子屋と第5回PXE養成講座を開催しました。
13回目となるPX寺子屋は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック以降、オンラインで開催する勉強会です。毎回、PX概論とその時々に応じたテーマを取り上げています。
今回のPX概論は、幌西歯科院長の濱田浩美さんが講師を務めました。PX(Patient eXperienvce;患者経験価値)の概念、PS(Patient Satisfaction;患者満足度)との違いなど、PXの基本事項について説明。PXを理解するためにCX(Customer eXperience;顧客経験価値)を考えるということで、ディズニーリゾートの事例を紹介しました。「PX調査の質問は、経験した事実を訪ねる内容として客観性を高めます。取り組むことが目的ではなく、患者一人ひとりの価値観や背景を理解したうえで適切な医療サービスを提供する病院、医療従事者をつくっていくために活用できる手段だといえます」と締めくくりました。
続いて、代表理事の曽我香織さんが「スタッフのエンゲージメント、EXを高めるコーチングの取り組みについて」と題し、コーチングを起点としたEXに関する実践について語りました。
従来トップダウン型だった病院のマネジメントが、個を尊重するフラット型に移行していて、それにはコーチングの手法が有効だと紹介。疲弊・やらされ感、エンゲージメントが低下しているところにコーチングを取り入れると、一人ひとりが活き活きと働けるようになり、EXが向上するとしました。実際に病院でコーチングを導入すると、スタッフの主体性を伸ばし、仕事のやりがいが感じられるようになるといった調査データを示しました。
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第5期のPXE養成講座の最終回は、「PXを高めるコミュニケーション」がテーマでした。
理事の安藤潔さんが講師を務めました。前回のペイシェントジャーニーマップの作成結果を医療の質を評価するドナベディアン・モデルの「構造」「過程」「結果」に当てはめて、それぞれのコミュニケーションについて考えるなど、受講生はPXを高めるコミュニケーションに関するエクササイズを実施。会話と対話、傾聴と承認といったコミュニケーションスキルをわかりやすく説明しました。
今年の寺子屋、PXE養成講座は終了となりましたが、来年も引き続き開催します。来年も多くの方の参加をお待ちしております。
2. PX研究で助成金制度をスタート
PX研究会は今年度より、PXに関する研究を推進するための助成金制度を立ち上げました。11月末まで、研究費の申請を受け付けています。PXおよびEXに関する研究・実践に対して、助成額は1件あたり原則50万円とします。
助成対象はPX、EXを測定するサーベイを実施。そのうえでPX、EXを向上させる取り組みを⾏い、その
成果を評価するまでの⼀連の研究・実践です。病院、診療所、介護保険サービス提供事業所を対象とします。
助成対象は研究会役員で構成する選考委員会で決定。研究・実践は助成金交付後、原則1年間とし、研究者には報告書を当研究会に提出していただきます。
興味がある方は、下記リンクの募集要項をご確認のうえ、申請ください。
Link:https://www.pxj.or.jp/pxjosei/
3. 今後の予定
PX研究会は12月9日、第6回PXフォーラム 「選ばれる医療機関の条件~EX~」をオンラインにて開催します。今年のテーマは「EX(Employee eXperience;従業員経験価値)」です。詳細および申し込みは、下記リンクからお願いします。
https://www.pxj.or.jp/pxforum2023/
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※【お知らせ】日本PX研究会について※
年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。
編集部から
「一番好きな料理のジャンルは?」と聞かれたら、迷わず中華料理と答えます。中国人ばかりの街で、大好きな蘭州牛肉麺を食べました。麺はオーダーを受けてその場で手打ち、その技に見とれてしまいました。(F)