1.PXを高める方法
2.ディズニーによる小児病院でのPX
3. 今後の予定
1.PXを高める方法
PXを向上させるために医療機関は何をすればいいのか。米フォーブス誌に掲載された、医療デジタルマーケティング会社GMRウェブチームのCEO、Ajay Prasadさんの寄稿を紹介します。極めてシンプルかつ本質的な問いに答えることの難しさを改めて考えさせられます。
⭐︎PXとは何か?
消費者と同様に、患者も治療の各段階を通じてジャーニーをします。受付スタッフ、医療従事者と接し、最終的に予約終了までの間、通常は医療機関やスタッフと何度もやり取りをします。すべてのかかわりがPXになります。患者は自身の期待やニーズが満たされた場合のみ、肯定的なエクスペリエンスを報告します。
⭐︎なぜPXが医療機関にとって重要なのか?
PXはヘルスケア・ビジネスの成功に不可欠です。企業の成長や収益に影響を与える可能性があります。その理由は、患者のロイヤリティや評判を高め、自院のポジティブなイメージを獲得することで患者からの紹介が増えます。
⭐︎PS向上には優れたPXが欠かせない
PS(Patient Satisfaction;患者満足度)は、患者が医療機関で体験した直接的・間接的なエクスペリエンスやスタッフとの交流の結果です。ただし質の高い医療がそのまま、治療のエクスペリエンスを向上させるとは考えないでください。
PSを上げるには、患者のジャーニーを研究し、理解する必要があります。患者は医療チームと積極的にかかわっていますか。予約を取るのは簡単ですか。オンラインで簡単に新規書類の記入ができますか。患者が何を期待しているかを把握し、それに応じて調整していきます。
⭐︎PXを向上させるためのヒント
1.遠隔診療を活用する、2.デジタルの患者エンゲージメントツールの活用、3.AIによる感情分析の活用、4.PS調査の活用、5.予約の確認とリマインダーの送信、6.スタッフが親切かつプロフェッショナルであることを確認、7.オンラインで優れたPXを提供するーーの7つを挙げています。
7つのヒントなど具体的な内容については、下記リンクをご一読ください。
2. ディズニーによる小児病院でのPX
ウォルト・ディズニー・カンパニーは、小児科病院にウォルト・ディズニー・スタジオの新作映画を特別に提供するプログラム「Disney Movie Moments」が、さらに約100の病院へと拡大されることをこのほど発表しました。
Disney Movie Momentsは、子どもたちとその家族に心地よさと喜びを届けるという同社のコミットメントの一環として、2014年に48の病院で初めて設けられました。映画館に足を運ぶことができない入院中の子どもたちと家族に、新作映画を一緒に楽しむ機会を提供するユニークなプログラムで、これまでに4万時間のコンテンツを病院へ配信しています。
同社は、長年の協力者であるスターライト小児基金と協力し、より多くの病院へプログラムを拡大し、子どもが病院で過ごす時間にポジティブな思い出を作るという目標を達成します。スターライト小児基金のCEOであるAdam Garoneさんは、「病院でのエクスペリエンスを変えることは、重病の子どもたちとその家族に幸せを届け、入院や医療処置のストレスを軽減するというスターライトのミッションの中核をなすものです」と述べています。「入院すると、楽しい時間を過ごしたり、映画を見に行ったりといった、子どもとして最も大切なことができなくなります。そのため、私たちはディズニーとの長期的な協力により、私たちのネットワークである小児病院や施設の小児患者に、この魔法のようなDisney Movie Momentsを提供できることに感謝しています」
この拡大を記念して、新規および既存の参加病院では、現在公開中のディズニーとピクサーの最新作「ライトイヤー」を特別上映するプログラムをスタートさせました。
2022年6月23日に米ニューメキシコ州アルバカーキのニューメキシコ大学小児病院、6月30日にカリフォルニア州マデラのバレー小児病院で、それぞれ子どもたちとその家族が新しい映画を鑑賞し、景品を受け取り、アニメーターと面会しました。
Disney Movie Momentsは、小児病院や小児医療の場を支援する、より大きなグローバルミッションの一部となっています。2018年、同社は小児病院におけるPXを再構築するために、1億ドルのグローバルコミットメントを発表しました。
その他の取り組みとしては、ディズニーの魅力的なコンテンツやおなじみのキャラクターを用いたインタラクティブな壁画やデジタル機器による病院スペースを変えたり、ディズニーをテーマにしたスターライト・ホスピタル・ウェア、ケア・パッケージ、製品などを提供し、自分だけの時間を創出します。
また、Disney+やその他のデジタルコンテンツへの無料アクセスを通じて、魅力的なコンテンツを提供します。
小児病院スタッフへの特別なトレーニングクラスやスタッフバッジによる支援なども行っています。今後も、ディズニー、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・アニメーション・スタジオ、マーベル・スタジオ、ルーカスフィルム、20世紀スタジオの初回上映作品や、カスタマイズされたタレントのビデオグリーティングを、独自の技術で小児病院に直接届けます。
この活動は、1930年代にウォルト・ディズニーが初めて入院している子どもたちを訪問したことに始まる、子どもたちとその家族への支援の歴史を基盤にしているとのことです。日本でも同様の取り組みができるといいですね。
3. 今後の予定
PX研究会では医療機関や企業でPXを広めるエバンジェリストとして、PXEの認定を行っています。現在、2022年度の第4期生を募集中です。PXについて体系的に学べる内容となっております。詳細と申し込みはリンクからお願いします。
PXEの第1~3期生は5000円で受講可能です。改めてPXを学び直したいという方もぜひエントリーください。
満員御礼ですが増席しましたのであと少し募集します!
***********
第9回PX寺子屋を、7月23日(土)12:30-13:30に開催します。PX概論のほか、病院でのPX向上の取り組み事例を紹介します。
「PX概論」
松下記念病院 看護師 小松 良平
「小松市民病院におけるPX向上推進WG立ち上げについて」
小松市民病院 看護部長 湯野 智香子
研究会会員は無料、非会員の方は1000円です。
下記リンクから申し込みできます、奮ってご参加ください!
***********
※【お知らせ】日本PX研究会について※
年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。
編集部から
物心がついた頃から同じ型の枕を使っていたのですが、別の枕を最近購入しました。頭から肩にかけてのフィット感がよく、2日で肩周りが軽くなりました!もっと早く出会いたかったです。(F)