日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会メールマガジン/Vol. 43

1.日本医療マネジメント学会誌に論文掲載/日本PX研究会創立1周年!
2.〔連載〕「PXとわたし」第10回 齋藤貴之さん
3. 今後の予定

1.日本医療マネジメント学会誌に論文掲載/日本PX研究会創立1周年!


曽我香織代表理事の論文が日本医療マネジメント学会の雑誌第19巻第4号(2019年3月発行)に掲載されることが決定しました。

論題は「患者経験価値(PX)調査の現状と課題」。当論文ではPXの紹介を始め、海外におけるPXに関する活動の現状、これからの日本におけるPXの可能性について書いています。是非ご一読ください。

 

もう1つのトピックです。

2月5日は日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会の創立記念日です。一般社団法人化して、ちょうど1年を迎えました。

 

研究会メンバー、研究会に携わってくださっている方々、そしてメールマガジンを購読いただいている皆様、1年間ありがとうございました。2年目もよろしくお願いいたします。今年はPXE(Patient eXperience Expert)の資格制度をスタートさせるなど、さらに仲間を増やしていきたいと思います。研究会員も増やし、“全都道府県制覇”を目指したいと思います。

1周年祝いのデザートプレート(Kさんより)

 

2.〔連載〕「PXとわたし」第10回 齋藤貴之さん


この連載も第10回を迎えました。今回は、在宅診療を行う歯科医師として広い視野をもって日々活動している齋藤貴之さんです。在宅分野でのPX実践を担っていただけることを期待しています。

 

☆PX研究会との出合いと、勉強会に参加して思うこと

私は歯科医師として在宅歯科診療や地域における食支援に携わっています。
一昨年から一年間、摂食嚥下リハビリテーション学会の「チーム医療実践リーダー育成研修」に参加したところ、研修プログラムにPXが組み込まれていました。 だからPXとの出合いは本当に偶然でしたし、最初は「これは何だろう」と斜に構えることもありました。

地域での多職種連携や食支援というと、関係者のなかでイメージを共有していくのが難しく、なかなか前に進まない状態に直面することも多々あります。これまでその問題を打開するために医療資源マップを作成し、社会資源の可視化などに携わってきましたが、PXはそれに加えて実際の行動を可視化し、問題点の抽出や改善に向けた取り組みに踏み出すツールになり得ると思うので、心強い存在となっています。
http://www.swallowing.link

☆わたしのPX体験(自院での取り組み、患者としての経験など)

これまでCXを用いて、在宅療養中の患者さんがどうやったら必要な医療機関につながるかなどを考え、一定の効果を実感してきました。今後、PXに取り組むことによって増患だけでなく、スタッフの診療技術の向上や、より患者目線の医療が実践できるのではないかと思っています。

☆ PXを学ぶ前後で変わった点

ペイシェント・ジャーニーマップを作成する過程で自分の中で曖昧だった部分に気づけました。他者に説明するためには、より自分自身が自分の考えや想いを理解していないといけないことにも気がつきました。

☆PXにかかわって良かったこと・得したこと

新たな武器を手に入れたことですかね。漠然とした問題を解決するにあたって、問題の本質にフォーカスしていく手段を教えていただいた感じです。

PXとは?

医療者が患者目線から物事を考え、客観的に評価するためのツール

 

☆自己紹介:

在宅医療の現場を体験した実体験から地域における食支援や摂食嚥下リハビリテーションの必要性を痛感し、現在のような活動をしています。また「暮らしの保健室かなで」というコミュニティサロンを運営しているのですが、これには「医療と介護のハーモニーを奏(かな)でる」という想いが込められています。今後、PXを実践していくことによってこれらの活動をより充実させていきたいと考えています。

http://kanade.tokyo

 

3. 今後の予定


第26回勉強会は3月16日(土)13:30-15:30の開催です。

 

第26回 PX研究会 勉強会

3月16日(土)13:30-15:30

場所:株式会社イトーキ SYNQA 2F

「PX概論」
「日本版PXサーベイ分析 実例紹介」(調整中)

「日本版外来PXサーベイ 改善に向けて」 西本祐子 国立病院機構九州医療センター 小児外科医長

会費:勉強会参加費 1000円(研究会員は無料)

 

※【お知らせ】日本PX研究会について※

年会費は5000円となります。また、法人会員も受け付けております。詳しくはこちらをご覧ください。

 

編集部から


2019年、何か新しいことをしたいと思い、ピラティスを始めました。元々はドイツで負傷兵のリハビリに使われていたとのこと。翌朝起きると全身がほぐれていて、背筋がぴんと伸びているのが実感できます。モチベーションアップにウェアを揃えました(*´з`) 形から入るタイプです。(F)